戸籍の旧字体・異体字の読み方と、家系図への書き方

古い戸籍を取り寄せると、「高」が「髙」、「崎」が「﨑」のように、ふだん見慣れない形の字で名前が書かれていることがよくあります。この記事では、戸籍に出てくる旧字体・異体字の主な例と、家系図にどちらの字で書けばよいかを説明します。

2026年11月2日公開

この記事の内容

  1. 旧字体・異体字とは
  2. 戸籍でよく見かける字
  3. 古い戸籍と新しい戸籍で字が違うわけ
  4. パソコンやスマホで出ない字があるわけ
  5. 家系図にはどちらの字で書くか
  6. 読めない字の調べ方

旧字体・異体字とは

旧字体は、戦後に漢字の形が整理される前に使われていた字の形です。「澤」(今の「沢」)、「廣」(今の「広」)、「櫻」(今の「桜」)などがそうです。

異体字は、読みと意味が同じで、形だけが違う字の総称です。旧字体のほかに、「髙」(はしごだか)や「﨑」(たつさき)のように昔から人名で使われてきた形や、手書きの癖から生まれた形もあります。戸籍は一人ひとりの名前を届けられたとおりの字で記録してきたので、こうした字が今も多く残っています。

戸籍でよく見かける字

ふだんの字戸籍で見かける字呼び方・メモ
高髙はしごだか。「髙橋」「髙田」など
崎﨑・嵜「﨑」はたつさき(右上が「立」)
辺邊・邉「渡邊」「渡邉」。点や画の違う形がさらに多くあります
斎齋・齊「齋藤」「齊藤」。「齊」は本来「斉」の旧字体です
沢澤旧字体
浜濱旧字体
吉𠮷つちよし(上が「土」)
国國旧字体

同じ「斎藤」さんでも「齋藤」「齊藤」など何通りもの書き方があり、家ごとに戸籍の字が決まっています。親戚どうしでも、本家と分家で字が違うことがあります。

古い戸籍と新しい戸籍で字が違うわけ

同じ人なのに、明治・大正の戸籍と、昭和・平成の戸籍で名前の字の形が違うことがあります。主な理由は次の2つです。

どちらが「正しい」というより、その時点の戸籍にはそう書かれていた、という記録です。家系図を作るときは、どの戸籍にどの字で書かれていたかを控えておくと、あとで見直せます。

パソコンやスマホで出ない字があるわけ

パソコンやスマホで使える漢字は、文字コードという決まりで番号が付いた字に限られます。「髙」や「﨑」は多くの端末で出せますが、点が一つ多い「辺」の異体字のように、ふつうのフォントには入っていない字も少なくありません。

役所のシステムで使う字を集めた「文字情報基盤(MJ文字)」には、約6万字が収められています。この字を表示できるフォントを使えば、戸籍に近い形で名前を表せます。

家系図にはどちらの字で書くか

家系図の書き方に決まりはありませんが、次のように考えると迷いません。

この家系図アプリでは、氏名の欄の「異体字」ボタンから、戸籍の字を一覧で選んで入力できます。図の表示は「戸籍の表記」と「通用字体」(ふだんの字)を切り替えられ、印刷や画像にも同じ字形で出ます。

読めない字の調べ方

  1. まず、ふだんの字のどれに似ているかを考えます。偏(へん)や旁(つくり)の一部が同じなら、その字の異体字であることが多いです。
  2. 漢和辞典で部首と画数から引きます。旧字体は、多くの辞典に今の字と並べて載っています。
  3. 文字情報基盤(一般社団法人文字情報技術促進協議会)のウェブサイトでは、MJ文字を読みや部首などから検索できます。
  4. 手書きで崩れていて読めない字は、同じ戸籍のほかの場所や、別の時期の戸籍に同じ人の名前がないか探すと、比べて読めることがあります。

戸籍の字のまま家系図を作る

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